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さあ、減塩!(減塩委員会から一般のみなさまへ)

被災者の皆様へ

この度の熊本地震において被災された多くの方々に心よりお見舞い申し上げます。
皆様が,より安全で健康に過ごされること,また1日も早い復興を祈念しております。

さて,
日本高血圧学会では,被災された方,避難所生活の方に対して,高血圧や循環器疾患の予防,管理に関する注意点をホームページで紹介していますが,減塩委員会としましても食生活における減塩の重要性についてお知らせしたいと思います。

避難所で生活しておられる高血圧や糖尿病,腎臓病の方々は日頃の治療薬も十分に飲めない状況で,飲料水も不足し,脱水傾向になる中,届けられるおむすびやインスタント食品,お弁当 など食塩の多い食品を食べることが多くなりがちで,血圧上昇,脳卒中や心筋梗塞,腎不全のリスクが高くなることが懸念されます。

自治体,食品関係の皆さんなど食料援助を検討下さっている方は,可能な限り,減塩の味噌汁,減塩カップラーメン,減塩弁当などの減塩食品の提供にご協力下さい。

なお,日本高血圧学会減塩委員会では,ホームページで減塩食品を紹介していますのでご参照ください。

(日本高血圧学会減塩委員会)

お知らせ(2016年5月27日)

慢性透析患者の減塩目標について

慢性透析患者の減塩目標に関して日本透析医学会より下記の通り申し入れがありました。
減塩委員会で検討しこれを承認することにしましたのでお知らせ致します。

「透析患者は特殊な病態であるため,食塩摂取6g/日未満を原則とするが,尿量,身体活動度,体格,栄養状態,透析間体重増加を考慮して適宜調整する」

(参照:日本透析医学会学術委員会ガイドライン作成小委員会栄養問題検討ワーキンググループ「慢性透析患者の食事療法基準」(透析会誌47(5):287~291,2014))

新着ニュース

「食塩相当量」での食品成分表示の義務化が決定!(2015年4月1日食品表示法施行)

日本高血圧学会減塩委員会では,以前から食品の栄養成分表示の義務化と「ナトリウム量」の表示を「食塩相当量」の表示とするよう,関係省庁(消費者庁,内閣府,厚生労働省)に要望書を提出し,働きかけて来ました。

こうした活動が実り,2015年3月に食品表示基準が制定され,食品の栄養成分表示は2020年までには,原則として,「ナトリウム」は「食塩相当量」で表示されることになります。

私たちの取り組みが実を結び,国民レベルでの減塩推進に向けて一歩前進しました。

参照:食品表示に関する消費者庁のホームページ

トピックスUpdate

2016.12.4 第1回適塩フォーラム in Kyoto 2016 が開催されました。
2016.11.23 減塩サミット2016 in 茨木 「いばらき適塩宣言フェスタ!~カラダがよろこぶ適塩生活~」が開催されました。
2016.11.1 JSH減塩食品リスト」を更新しました。
  第7回「JSH減塩食品リスト」の掲載製品募集を行います(2017年2月1日(水)9:00~2月6日(火)17:00)。
2016.9.12 JSH減塩食品リスト」を更新しました。
2016.8.1-12 第6回「JSH減塩食品リスト」の掲載製品募集を行いました。
2016.5.15 第2回JSH減塩食品アワード受賞食品」を掲載しました。
2016.5.13 JSH減塩食品リスト」を更新しました。
2016.5.8 「第1回尼崎適塩化フォーラム」が開催されました。
2016.3.31 JSH減塩食品リスト」を更新しました。
2016.2.15-26 第5回「JSH減塩食品リスト」の掲載製品募集を行いました。
2015.10.30 減塩サミット開催要綱・開催申請書」を掲載しました。
2015.10.8 JSH減塩食品リスト」を更新しました。
2015.9.14 「食塩相当量」の表示義務化が決定!
2015.9.9 食塩の知識」を更新しました。
  高血圧学会減塩委員会の活動」を更新しました。
2015.8.17-28 第4回「JSH減塩食品リスト」の掲載製品募集を行いました。
2015.6.29 JSH減塩食品リスト」を更新しました。
  第1回JSH減塩食品アワード受賞食品」を掲載しました。
2015.3.27 JSH減塩食品リスト」を更新しました。
2015.2.17-28 第3回「JSH減塩食品リスト」の掲載製品募集を行いました。
2015.1.13 JSH減塩食品リスト」を更新しました。
2014.10.18-20 第37回日本高血圧学会総会での減塩食品コーナーで「JSH減塩食品リスト」の製品を紹介しました。
2014.10.17 JSH減塩食品リスト」を更新しました。
2014.8.18-29 第2回「JSH減塩食品リスト」の掲載製品募集を行いました。
2014.6.11 JSH減塩食品リスト」をホームページにアップしました。
2014.6.7-8 「食育減塩フェア2014 in 福岡」が開催されました。
2014.5.24-25 「減塩サミット2014 in広島」が開催されました。
2014.2.17-28 第1回「JSH減塩食品リスト」の掲載製品募集を行いました。
2013.11.1-3 「ガスマート展2013(福岡)」で減塩食品の紹介が行われました。
2013.10.26 「減塩サミットin Osaka」が開催されました。
「JSH減塩食品リスト」の掲載製品募集説明会を開催しました。
2013.6.8-9 「食育減塩フェア2013 in福岡」が開催されました。
2012.5.26-27 「減塩サミットin呉2012」が開催されました。
2012.5 「日本高血圧学会減塩委員会報告2012」および「高血圧患者さんのために減塩レシピ」を出版しました。
2011.10.22 第34回日本高血圧学会総会 プレスセミナーの中で,滋賀医大上島弘嗣特任教授とベルギー・ルーベン大学のJan A. Steassen教授が「減塩が心血管病リスクを下げるか」という今話題となっている点についてディベートを行いました。
2011.10.07 東京ステーションコンファレンスで高血圧学会のプレスセミナーを行い,その中で河野雄平委員長が日本高血圧学会の減塩活動について報告しました。
2011.09.09 最近減塩が心血管リスクを減らさないという観察研究や減塩の効果にはエビデンスがないというメタ解析が報告されていますので,減塩委員会ではこれらの報告に対するコメントを本ホームページの食塩の知識の項に加えました。
2011.08.09 減塩部会は減塩委員会に昇格しました。
2011.07.15 「栄養成分表示における食塩相当量(g)の記載義務化」の要望書を関係省庁(消費者庁,内閣府,厚生労働省)に提出しました。
2011.06.28 高血圧学会減塩部会のホームページを開設しました。

目次(文字をクリックするとそれぞれの項目に移動できます)

減塩委員会から一般のみなさまへ ~減塩の重要性と減塩委員会の活動について~

  1. 高血圧学会減塩委員会の活動
    1. Political and social approach
      加工食品の食塩相当量表示に関する関連省庁への働きかけ
      →2015年4月1日より栄養成分表示に食塩相当量の表示が決まりました
      減塩対策強化について学会から厚生労働省への働きかけ
    2. Population approach
      食塩含有量の少ない食品の紹介
      減塩活動の支援と紹介
    3. Individual approach
      減塩実践の支援ツールの提供
    4. Publicity activities
  2. 食塩の知識
  3. 食塩含有量の少ない食品の紹介
  4. 減塩活動の支援と紹介
  5. 書籍など
    • 高血圧患者さんのために減塩レシピ(2012年版)
  6. 他の減塩活動の紹介(それぞれのホームページへのリンクが張ってあります)

減塩委員会から一般のみなさまへ ~減塩の重要性と減塩委員会の活動について

日本高血圧学会減塩委員会は多面的アプローチによる食塩制限を通して高血圧管理と循環器病予防を目指します

高血圧の予防のためにも食塩制限を―日本高血圧学会減塩委員会よりの提言(2012年7月)

高血圧の治療においては食塩制限が重要で,日本高血圧学会は1日6g未満を推奨しています。食塩と高血圧の関係はよく知られていますが,食塩摂取量が非常に少ない地域では高血圧の人はみられず,加齢に伴う血圧上昇もほとんどないことが示されています。食塩制限は,正常血圧の人にとっても,高血圧の予防のために意義が大きいと考えられます。日本では塩分の摂取がまだ多く,一般の人の食塩摂取量*について,男性は1日8g未満,女性は7g未満とされていますが,欧米のいくつかの国では,一般の人にも6g未満を推奨しています。また,世界保健機関(WHO)も,世界の人の減塩目標を5gにしました。

正常血圧でも高めの130-139/85-89mmHgは正常高値血圧と呼ばれ,より低い血圧に比べると循環器病の危険性が高く,高血圧になりやすいことから,食塩制限を含む高血圧に準じた生活習慣の修正が勧められています。また,糖尿病や慢性腎臓病の人は,正常血圧でも循環器病や腎不全の危険性が高いことが知られており,予防のために食塩制限が重要と考えられます。したがって,日本高血圧学会減塩委員会は,高血圧の予防のために,血圧が正常な人にも食塩制限(1日6g未満)をお勧めします。特に糖尿病や慢性腎臓病の人には,循環器病や腎不全の予防のためにも,1日6g未満への減塩を推奨します。また,大人になっての高血圧や循環器病を防ぐためには,子供の頃から食塩を制限することが望まれます。

ほとんどの日本人は必要量をはるかに超える食塩を摂取しており,減塩による健康障害は起こりません。しかし,低血圧や起立性低血圧で立ちくらみがある場合など,一部の病態では食塩摂取は多いほうがよいこともあります。また,夏に塩分摂取を増やすことは,通常は必要ありませんが,汗を大量にかいた場合は例外となります。

*「日本人の食事摂取基準」の内容が2015年に変わりましたので,一般人の減塩目標の数値を原文から修正しております。

活動の四本の柱

  1. Political and social approach
    政府,自治体,産業界へのはたらきかけによる食塩摂取減少
  2. Population approach
    集団としての高血圧患者,市民,国民へのはたらきかけによる食塩摂取減少
  3. Individual approach
    高血圧患者個人,家族および医療従事者へのはたらきかけによる食塩摂取減少
  4. Publicity activities
    減塩委員会や減塩に関する広報活動

活動の四本の柱

1.高血圧学会減塩委員会の活動

1. Political and social approach

政府,自治体,産業界へのはたらきかけによる食塩摂取減少

加工食品の食塩相当量表示に関する関連省庁への働きかけ

現在加工食品の食塩相当表示は,

  1. 義務化されていない
  2. 表示する場合にはナトリウム量の表示をすべきとされているが,食事指導は食塩量で行われているので,一般の方々の誤解を生じやすい
  3. 一日摂取許容量の何%か示されていないのでわかりにくい

などの問題点があります。そこで,減塩委員会では,三浦克之委員を中心に栄養成分表示における食塩相当量(g)の記載義務化の要望書PDFを作成しました。55の関連する学会や職能団体PDFの賛同を得て,島田和幸高血圧学会理事長(下写真左より2番目),河野雄平委員長(下写真左より3番目),安東克之委員(下写真左より1番目)の3人で関係省庁(消費者庁,内閣府,厚生労働省)に2011年7月15日金曜日に要望書を提出しました。

なお,一日許容量の何%の表示に関しては健常人と高血圧患者の減塩目標値の異なるわが国ではかえって混乱を招く可能性がありますので,今回の要望には含めておりません。

消費者庁では福嶋長官(左写真右より1番目)に要望書をお渡しして,ご説明する機会を得ました。

また,記者会見の場ももうけることができました。

プレスリリース
メディアの反応

読売新聞2011年7月21日~22日「どうなる栄養成分表示(上)すべての加工食品 義務化へ,(下)誤解招く数字のマジック」

糖尿病ネットワーク

生活習慣病予防協会

じほうMRメールニュース 2011年07月27日号 vol.2168

消費者庁 栄養成分表示検討会報告書(平成23年8月23日)PDF
ナトリウム量と食塩相当量の違いPDF
「食塩相当量」の表示義務化が決定!(2015年4月1日食品表示法施行)

日本高血圧学会減塩委員会では,以前から食品の栄養成分表示の義務化と「ナトリウム量」の表示を「食塩相当量」の表示とするよう,関係省庁(消費者庁,内閣府,厚生労働省)に要望書を提出していました。こうした活動が実り,2015年3月に食品表示基準が制定され,食品の栄養成分表示は2020年までには,原則として,「ナトリウム」は「食塩相当量」で表示されることになります。
私たちの取り組みが実を結び,国民レベルでの減塩推進に向けて一歩前進しました。

参考:食品表示に関する消費者庁のホームページ

基本的表示例:
食品(100gあたり,または一食分)
熱量 〇 kcal
たんぱく質 ● g
脂質 △ g
炭水化物 ▲ g
食塩相当量 ◎ g
減塩対策強化について学会から厚生労働省への働きかけ

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」においても2015年4月から男性の1日の食塩摂取量の目標値が8g未満,女性が7g未満と引き下げられ,減塩対策への関心が高まっています。しかし,欧米に比べて減塩対策はまだまだ遅れています。そこで,減塩対策の強化のために,

  1. 健康日本21における減塩目標の強化
  2. 健康日本21による食品産業・外食産業への食塩含有量低下の協力要請
  3. 健康日本21による食品産業における減塩食品の販売強化の協力要請

といった点について厚生労働省へ働きかけを行っていく予定です。

2. Population approach

集団としての高血圧患者,市民,国民へのはたらきかけによる食塩摂取減少

食塩含有量の少ない食品の紹介

高血圧学会減塩委員会では高血圧患者さん並びに減塩をしようとしている方たちのお役にたてるように,減塩食品のリストを作ることにしました。2013年6月に,まず試行版を掲載し,同年10月26日に減塩食品リストの掲載製品募集の説明会を行いました。日本国内で減塩食品を販売されている企業の方々から,2014年の2月下旬に製品の掲載募集を行い,同年5月から本格的にスタートしています。詳細は「食塩含有量の少ない食品の紹介(試行版)」をご覧ください。

減塩活動の支援と紹介

日本高血圧学会は「減塩サミット」の開催を後援・協力します。

減塩サミットでは,①健康維持のために減塩を中心とした食の重要性を啓発すること,②減塩を実行できる社会環境の整備を促進することを目的としています。減塩の重要性,その方法を,体験を通して楽しく学べるように,知的好奇心を刺激する新しい感覚のイベントを目指しています。

減塩サミットの主旨をご理解いただき,貴施設・団体で計画されている開催内容について,減塩サミット開催申請書に概要をご記載ください。日本高血圧学会減塩委員会にて,当委員会が後援する減塩サミットとしてふさわしいかを検討させていただき,日本高血圧学会ホームページで紹介するなど協力させていただきます。

日本高血圧学会は学術総会や臨床高血圧フォーラムのランチョンセミナーで減塩弁当を出しています。

日本高血圧学会は地域の減塩活動や減塩イベントの開催の支援も行っています。

3. Individual approach

高血圧患者個人,家族および医療従事者へのはたらきかけによる食塩摂取減少

減塩実践の支援ツールの提供

実地医家,コメディカル,患者自身が使用できるそれぞれのツールの開発をめざします。

減塩指導に際しては患者自身の食塩摂取量を測定することが重要です。24時間尿中食塩排泄量の測定には24時間蓄尿による実測のほか,夜間尿や起床後第2尿,随時尿からの推定が用いられていますが,もっとも簡便である随時尿を用いて24時間尿中食塩排泄量の評価を行える計算式の再検討を行い,それをもとに随時尿による食塩摂取量評価のツールを作成する計画を立てています。また,栄養士による聞き取り調査で利用できる食塩摂取量に重点を置いた質問表の作成についても検討を行うことにしています。

4. Publicity activities

減塩委員会の活動や減塩に関する広報活動

減塩実践の支援ツールの提供

医家向けと一般向けのホームページを2011年6月28日に開設しました。小冊子や減塩レシピの改訂版も2012年12月5日に出版しました。

2.食塩の知識

減塩について

減塩の必要性

心血管病の原因となる高血圧はいろいろな生活習慣の歪みで生じますが,そのうちの最も重要なものの一つに食塩過剰摂取があります。海から陸に上がった生命体の生命維持機構の重要なものの一つに食塩(ナトリウム)が体外に失われることを防ぐということがありました。しかし,文明の進化とともに食塩摂取量は石器時代の1日1~2g以下から10g以上へと増えてしまいました。このため,高血圧が増え,それに伴う脳卒中や心臓病,腎臓病などが増加しています。また,食塩の過剰摂取は高血圧を介さず,直接心血管病の原因になることもあるといわれています。そのため,減塩は高血圧の患者さんだけではなく,健康な人たちにとっても大切なことなのです。

減塩目標

日本高血圧学会では食塩摂取量1日6g未満の目標を掲げています。この値はたくさんの高血圧患者さんで減塩の試験をして確実に血圧が下がった値を参考にして決めたものですが,実は中間目標なのです。本来はもっと少ない値にすべきだというのが専門家の意見で欧米ではもっと少ない値が最終目標として示しているようです。
(ASN Statement in Support of US Dietary Guidelines for Americans 2010)

ところが,「日本人の食事摂取基準」においては男性の1日の食塩摂取量の目標値が8g未満,女性が7g未満という目標値があげられています。これは血圧が正常の人では減塩はそれほどしなくてもいいということではなく,平均食塩摂取量は1日10.7gの日本人が1日6g未満にするのは現状では無理だろうからということで決まったものなのです。高血圧学会の1日6g未満が中間目標といいましたが,この「日本人の食事摂取基準」の目標値はさらに暫定的な値ということができます。

減塩に関する問題点

私たちは加工食品やレストランでの外食,市販の弁当などの食事をたくさん摂っています。もちろん,減塩のための個人の努力は重要です。しかし,もともとは食塩(ナトリウム)を保持するように身体ができており,食塩に対する嗜好も強いわれわれが,食塩にあふれた現在の環境で減塩の努力することは決してたやすくはありません。すなわち,政府や企業の方々の協力なくしては減塩の推進は難しいと考えられます。

減塩のコツと塩分の多い食品・料理

簡単なまとめを作りましたので,ご参照ください。

夏の日常生活における水分と塩分の摂取について:熱中症予防と高血圧管理の観点から

ポイントは夏には水分を多くとること,夏でも減塩をすること,発汗が多いときには水分とともに少量の食塩を含むミネラルを補給することです。

本当に減塩は心血管病を減らすのでしょうか

食塩を取りすぎると高血圧になりやすく,減塩は血圧を下げるということは,多くの研究から確かです。しかし,減塩が心血管病の発症を改善するかという点に関しては,動物実験では多くの成績がありますが,ヒトでは矛盾した報告もあります。

食塩の摂取量が変わるといろいろなものの摂取量が変化することや,心血管病の原因は高血圧だけでないことからヒトで確かな成績を出すことが難しいというのが,矛盾した成績の原因となっています。しかし,矛盾した成績は,いずれも減塩の有効性を否定できるほどのものではないというのが,大多数の専門家の意見です。

確かに食塩(ナトリウム)はある程度は必要ですが,現代人のように10g/日以上といった過剰の摂取は明らかに有害です。なお,極端な減塩は高齢者,妊婦,幼児,臓器障害のあるものなどでは問題がある場合がありますが,これは6g/日よりもずっと少ない量と考えられています。

したがって,日本高血圧学会がかかげる減塩6g/日未満は,高血圧の治療や予防に有用であるのみでなく,心血管病の予防・治療にも有用性が期待されるものと考えられます。

(安東克之,河原崎宏雄)

3.食塩含有量の少ない食品の紹介

高血圧学会減塩委員会では高血圧患者さん並びに減塩をしようとしている方たちのお役にたてるように,減塩食品のリストを作ることにしました。(2013年6月から)

後述のように減塩食品にはいくつかのポイントがあります。それは,その食品の栄養素などの必要事項が正しく記載されていることや,長く使い続けられるための美味しさがあること(対照となる食品とほぼ同じ味であること)などです。高血圧圧学会減塩員会ではこれらの点を配慮して減塩率が20%以上の優良な食品を減塩食品リストに掲載しています。

今般,このリストに掲載された食品のなかから減塩化の推進に優れた成果をあげたものに対して,アワードを創設して表彰することにいたしました。(2015年5月から)

優れた減塩食品を売り出しても利用者が増えなければ意味はありません。企業が販売のための努力をし,その食品が多く市場に出回ることによって減塩化は推進されます。そこで,販売実績調査から,減塩でない食品(対照品)を減塩食品に変えたことによってどれだけ食塩が減るのかという「相対的減塩量」を計算して評価しています。また,申告していただいた販売のための取り組みなどもアワードを決める参考にします。

減塩食品に関連する知識を身につけていただき,それがどのように位置づけられ,どのくらいに役立つ(どの程度の減塩になるか)のかを知ることは重要です。重要なポイントとして以下のようなことを理解する必要があります。

減塩食品の重要なポイント

(1)食塩相当量とナトリウム(Na)量は異なります:ナトリウム(g)×2.54=食塩(g)。

(2)表示された数値には誤差があります:許容範囲は±20%。

(3)ナトリウム量(食塩相当量)が低いという意味の栄養表示基準(強調表示)。
①含まない旨の表示(「無塩」など):食品100gあたりのナトリウム量は5㎎未満。
②低い旨の表示(「低塩」など):食品100gあたりのナトリウム量は120㎎以下。
③低減された旨の表示(「減塩」など):ナトリウム低減量が100gあたり120㎎以上。
④その他:またしょうゆのナトリウムについて低減された表示を行う場合は,上記③の条件を満たした上で,低減割合が20%以上。

(4)減塩率についてよく理解しましょう:あくまでも目安に過ぎない。

(5)食品を減塩にすると保存性に影響します:チルド食品等は賞味期限に注意。

(6)アレルギー表示も良く見ましょう。

(7)減塩食品は不味いものばかりではありません。

(8)従来品を全面的に減塩化することにより減塩の対照がなくなってしまったり,日本食品標準成分表にその分類がないために,減塩表示ができない減塩食品があります。

なお,減塩食品は高血圧に対して万能という訳ではありません。特定の食品に偏った摂取をしたために,他の栄養素が不足して,かえって健康を害するといったことがないように適切な使用をお願いいたします。

「JSH減塩食品リスト」掲載製品の募集のお知らせ

「JSH減塩食品リスト掲載基準」等を満たした減塩食品を募集します。詳しくは以下の関係書類・応募書類等をご覧ください。第7回の申請は2017年2月1日(水)9:00~2月6日(火)17:00<申請書類到着>です

官能評価を実施するのは,①新規申請の製品,ならびに②修正申請の製品のうち事務局が官能を再評価する必要があると判断したもの(申請書類受理後に該当企業に連絡します。連絡のない修正申請の製品は送付する必要はありません。)になります。これらは現物(対照品と減塩品)を送付していただく必要があります。ただし,この送付は官能評価の日程と食品の賞味期限の問題から申請書類送付の日付とは別の日になりますので,現物を申請書類と一緒に送付しないでください。後日,現物送付関連の書類とともに送付日などの情報をここにアップロードしますので,よろしくお願いいたします。

ご注意事項
これまで,品質が対照品と同等レベルにある美味しい減塩食品をA分類,対照品(通常品)と同等ではないが美味しい減塩食品をB分類として募集してきましたが,B分類はほとんど応募がないことから,現在B分類の募集を見合わせています。また一般的に対照品自体の食塩含有量が少なく,1食あたりの喫食量も少ない製品を対照とした減塩品についても,募集を見合わせています。

JSH減塩食品リスト掲載申請における留意点について
これまで,書類の不備や妥当性に欠けるもの等々につきましても可能な限り対応してきましたが,申請件数の増加とともに対応が難しくなって来ております。そこで,第7回以降は申請手続きを以下のようにさせていただくことにいたしました。どうぞ,よろしくお願いいたします。

  1. 申請した書類を募集期間内に修正して再提出することは不可とする。
  2. 申請書類の内容に不備や妥当性に欠けるものが多い場合は,掲載不可の判断を下し,次期の申請期間における再申請を促すことがある。
  3. 申請者からの返答の遅延等で,JSH減塩食品リストの審査・掲載スケジュール等に不備をきたす場合は,掲載保留として後日の判断を行い,掲載可と判断した時点より後のホームページ更新の際にリストに追加掲載する。
  4. 官能評価用の製品見本の送付(関連書類含む)に関して問題があり,官能評価ができない場合には,掲載不可の判断を下し,次期の申請期間における再申請を促すことがある。

以上です。ご理解・ご協力よろしくお願い致します。

◆関係書類

  1. JSH減塩食品リスト掲載製品募集ガイドライン(表紙)PDF
  2. JSH減塩食品の紹介に関する規定PDF
  3. JSH減塩食品リスト掲載基準PDF
  4. JSH減塩食品リスト申請書(表紙)PDF
  5. JSH減塩食品リスト掲載申請書PDF
  6. JSH減塩食品リスト掲載申請書の記入作成提出要領PDF
  7. JSH減塩食品リスト(Q&A)PDF

◆応募書類

  1. JSH減塩食品リスト申請書(表紙)Excel
  2. JSH減塩食品リスト掲載申請書Excel
  3. 申請品のパッケージ展開図(A4版):上記2の掲載申請書では製品パッケージ画像を貼り付けるようになっておりますが,パッケージ記載内容の判読が厳しい製品が散見されるため,今回より新規申請並びに修正申請を行う製品にあっては,A4版で判読可能なパッケージ展開図をPDFにて作成し,電子ファイルと紙資料の両方に添付してください。尚,PDFファイル名は「JSH申請パッケージ(会社名-商品名)西暦」としてください。会社名には(株)不要,商品名は識別可能な略称可,西暦記述は8桁表示(20160226)とします。
    (注)パッケージ展開図とは,消費者が購入する個装パッケージにおいて製品内容が表示された全ての部分を指し,袋や箱は表示のある箇所の全て,カップ容器・瓶詰・ボトル形状等はラベルや天面・側面等のこと。

◆JSH減塩食品リスト関連の企業窓口担当者新規登録および変更届

◆送付先

 (2016年10月3日より新しい専用のメールアドレスに変わりました)

  1. 郵送先/メール宛先PDF

4.減塩活動の支援と紹介

減塩サミット開催要項

日本高血圧学会は「減塩サミット」の開催を後援・協力します。

減塩サミット開催要綱

謹啓 皆様におかれましては,ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜りまして,厚く御礼申し上げます。

日本人は世界的にみても食塩を多く摂っている国民で,この過剰な塩分摂取は4300 万人の国民が罹患している我が国で最も多い疾患である高血圧の主な原因の一つです。そして高血圧は脳卒中,心臓病,腎臓病などの主たる基礎疾患です。また,食塩の摂り過ぎは高血圧ばかりでなく,直接脳卒中や心臓病,腎臓病などの原因にもなります。また最近では日本人に多い胃がんや骨粗鬆症などの原因にもなることも分かりました。従って減塩は最も安価な心臓血管病やその他の多くの疾患の予防法なのですが,減塩を実行することは実際には容易ではありません。日本高血圧学会では,国民の高血圧予防や治療,さらに健康維持のために1 日の食塩摂取量を6g 未満とするよう推奨しています。

減塩サミットでは,①健康維持のために減塩を中心とした食の重要性を啓発すること,②減塩を実行できる社会環境の整備を促進することを目的としています。減塩の重要性,その方法を,体験を通して楽しく学べるように,知的好奇心を刺激する新しい感覚のイベントを目指しています。

そのため,これまでは①医療関係者,栄養士,食品企業,料理業界,行政が参加して多業種が交流しながら減塩促進のための環境作りを考える企画(例:減塩シンポジウムや市民公開講座,トークショーなど)。②血圧測定や骨密度,認知機能検査などの簡易健診と健康相談を行い,減塩の必要性を実感する企画。③実際に美味しい減塩食体験ができる企画(例:減塩クッキングショー,減塩食材や加工食品の展示・即売,美味しい減塩料理を食べられる屋台など)。④減塩は子供の時から始めることが大切なので,子供たちも参加・学習できるような企画(例:減塩に関するポスター,作文,川柳,討論会など)を行ってきました。内容をお考えになる際の参考にしていただきたいと思います。

貴地での減塩サミット開催を契機にともに減塩促進のための環境作りを考えましょう。

本サミットの主旨をご理解いただき,貴施設・団体で計画されている開催内容について,減塩サミット開催申請書に概要をご記載ください。日本高血圧学会減塩委員会にて,当委員会が後援する減塩サミットとしてふさわしいかを検討させていただきます。そして微力ながら貢献させて頂けるとの意義を認識し,日本高血圧学会ホームページで紹介するなど協力させていただきます。

末筆ではございますが,皆様方の益々のご繁栄をお祈り申し上げます。

謹白

平成27年10月吉日
日本高血圧学会 減塩委員会
委員長 土橋 卓也

「減塩サミット」開催の後援・協力のご依頼は以下の申請書にご記入のうえ,下記連絡先に送付してください。

日本高血圧学会総会における減塩弁当の紹介

第33回日本高血圧学会総会

2010年10月15~17日の日本高血圧学会総会(福岡)では学会長をはじめとする学会関係者の意向により,「減塩ヘルシー弁当」を提案させて頂きました。

(1)「減塩は不味い」「ご飯食(和食)は塩分過多」を払拭し「Naを減らし,Kを増やしても美味しい」を実感してもらうこと,(2)栄養バランスを示すツールとして厚労省と農水省が策定した「食事バランスガイド」を表記し医療関係者への周知を図ることを目的に,新規減塩食品を用いた減塩ヘルシー弁当提供の試みを行いました。非常に好評で,他学会でも紹介されています。

(早渕仁美)

第38回日本高血圧学会総会

減塩委員会が支援している減塩活動の紹介

こだわりのヘルシーグルメダイエットレストランin呉 & in広島PDF
(推奨:日本高血圧学会,呉循環器病研究会,広島大学循環器内科同門会)

現在,高血圧学会の支援を受けて広島県では呉を中心にレストランでの減塩活動に取り組んでいます。広島市や尾道市,大竹市でも取り組みが始まっています。料理の内容も和食,フレンチ,イタリアン,インド,中華に加えB級グルメ(お好み焼き,蕎麦,待望のラーメンなど)まで広がっています。食塩の使用量を減らすと同時に,地産地消の食材および旨み成分を利用して美味しく減塩・低カロリーを実現しています。

◆こだわりのヘルシーグルメダイエットレストランin呉 & in広島 ホームページ

(松浦秀夫,日下美穂)

減塩委員会が支援している減塩イベントの紹介

減塩サミットin呉2012

医師,研究者,栄養士,医療関係者,市民,外食産業,食品メーカー,料理研究家,製薬会社,学校(学校,児童,生徒大学生など),行政など広く参加を呼び掛けて,減塩の意識の浸透に努める目的で2012年5月26~27日に大和ミュージアム(呉市海事歴史科学館)および呉阪急ホテルで開催されました。8000人以上の来場があり,多くのメディアの取材を受け,多方面で報道された模様です。関係者の皆様,参加して頂いた方々ありがとうございます。

減塩サミットへのコメント

(日下美穂)

食育減塩フェア2013 in福岡

2013年6月8-9日(土-日)に「食育減塩フェア2013 in 福岡:おいしく,楽しく,健康的に!」が大丸福岡天神店パサージュ広場で開催されました。この催しは福岡女子大学(早渕仁美協力会員)の主催,福岡市・日本高血圧学会減塩委員会の後援,九州医療センター(土橋卓也副委員長)等の協力で行われました。

減塩サミットin Osaka

2013年10月26日,第36回日本高血圧学会の開催に合わせて減塩サミットin Osakaが大阪国際会議場で開催されました。日本,韓国,中国,WHOからの演者によるシンポジウム「食塩制限の課題と方策」,メディカル・コメディカル合同シンポジウム「減塩活動と減塩指導」,MacGregor教授の講演,市民公開講座「よい生活習慣と健康長寿:減塩サミット」と題して,医師,栄養士,患者,それぞれの立場からの講演などが行われました。
さらに,日本高血圧協会,日本高血圧学会減塩委員会,減塩食品を製造販売している多数の企業の展示が行われ,多くの減塩食品が紹介されました。とくに減塩委員会のブースでは,美味しい減塩食品を紹介する試みとして,2013年夏より試行版をホームページに掲載している「JSH減塩食品リスト」試行版が紹介され,食品の展示も行われました。

また,この「JSH減塩食品リスト」の掲載製品募集説明会も同時に行われました。来年より企業に広く募集をかけて「JSH減塩食品リスト」の本番系を発足する予定ですが,多くの企業にご参加頂き,興味をもって頂きました。

ガスマート展2013(福岡)

2013年11月1-3日に,マリンメッセ福岡で開催されたガスマート展2013にて,福岡女子大学と九州医療センターの減塩食育ブースで日本高血圧学会減塩委員会の「JSH減塩食品リスト」試行版が紹介され,減塩食品の展示も行いました。血圧測定・塩分チェック・血圧相談なども実施し,盛況のうちに幕を閉じました。ブース担当者からは「自分の血圧に無頓着で,塩分チェック結果が高値の方は,血圧が高い!?」という感想が聞かれたということでした。

減塩サミットin 広島 2014

2014年5月24日(土曜日)から25日(日曜日)に旧広島市民球場跡地にて第3回臨床高血圧フォーラム特別企画として開催されました。
減塩にちなんだクッキングショー,コンサート,トークショーなどに加え,減塩料理を食べ歩く減塩グルメストリート,減塩食品・食材や健康機器を紹介する減塩グッズストリート,減塩体験・健康推進コーナーなどの楽しい役立つ企画が満載でした。

減塩サミット2015 in 福岡

2015年5月16日(土曜日)から17日(日曜日)にかけて,第4回臨床高血圧フォーラムに合わせて,会場近くの大丸福岡天神店パサージュ広場とエルガーラホールで開催されました。また,プレイベントが同日イオンモール香椎浜店でも開催されました。
減塩食品の展示や試食(減塩品と通常品の比較),食育に関するイベント,クッキングショーやトークショーなどが開催されて大いににぎわいました。減塩の意義と減塩食品の理解・普及がこのサミットを通じて深まったものと思われます。

また,閉会式では第1回減塩食品アワードの授賞式も行われました。

第1回尼崎適塩化フォーラム

2016年5月8日(日曜日)に尼崎市医師会設立100周年記念行事として第1回尼崎適塩化フォーラムが,尼崎市制100周年記念の未来いまカラダシンポジウムと合わせて開催されました。高血圧予防などの講演や企業展示,健康屋台,映画上映,健診,健康相談などが行われました。約2,000名の参加があり,講演にはそのうちの900名が来場し,大いに盛り上がりました。

減塩サミット2016 in 茨木 「いばらき適塩宣言フェスタ!~カラダがよろこぶ適塩生活~」New

2016年11月23日(水曜日・祝日)に茨木市立生涯学習センターで開催されました。

第1回適塩フォーラム in Kyoto 2016New

2016年12月4日(日曜日)に青蓮会館(京都府立医科大学学友会館)で開催されました。

5.書籍など

高血圧患者さんのための減塩レシピ(2012年版)

松浦秀夫,中東教江

6. 他の減塩活動の紹介

にいがた減塩ルネッサンス

塩を減らそうプロジェクト

WASH (World Action on Salt Health)

CASH (Consensus Action on Salt & Health)

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はじめに

高血圧専門医

お役立ち資料

さあ、減塩!(減塩委員会から一般のみなさまへ)

「高血圧の日」について

「日本高血圧教会」のご案内

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