2026.6.10
~高血圧の方は6g未満の減塩維持が基本!!一般の方も予防のため塩分の摂り過ぎには注意!!~
「熱中症対策には塩分補給が大切」と言われますが、3食きちんと食事をしている方の多くは、必要な塩分をすでに摂取しています。そのため、熱中症予防のために日常的に塩分を増やす必要はありません。一方、炎天下での作業や運動などで大量の汗をかいた場合には、水分とともに失われた塩分を一時的に補いましょう。
熱中症が心配な夏でも、基本はこまめな水分補給と適切な減塩です。高血圧の方は食塩6g/日未満を目標に、一般の方も塩分の摂り過ぎに注意しながら、以下の「熱中症を防ぐ6か条」を参考に、安全に夏を乗り切りましょう。
ポイント
高血圧の方は、食塩6g/日未満を続けて
一般の方は、適量(男性7.5g/日未満、女性6.5g/日未満)を心がけ 3食きちんと摂りましょう。
自宅など屋内ではこまめな水分補給を基本に、炎天下の屋外活動などでたくさん汗をかいた場合のみ必要な塩分を補いましょう。
熱中症予防のために日常的に塩分を増やすことはせず、あくまでもたくさん汗をかいて失った塩分量を、一時的に補うようにしましょう。
1.高温環境を避ける
屋内
エアコンや扇風機を使って送風し、室温を下げ、遮光カーテンなどで直射日光を避けましょう。
外出・運動時
日中の猛暑を避け、早朝や日没後の比較的気温が下がる時間帯を選びます。外出時は帽子や日傘、衣類で頭や顔、首元を覆い、クールベスト(保冷剤入りベスト)を着用するなどで体を、特に太い血管が通る場所である首・脇の下を冷やすことが有効です。ただし夜間でも気温・湿度の高い日は油断しないでください。
ぜひ環境省の暑さ指数、「熱中症警戒アラート」や「熱中症特別警戒アラート」を確認する習慣をつけて、アラート発表日は外出・運動の中止を心がけてください。
2.「2つの熱中症」を知り、正しく予防しよう
熱中症には、起こる状況によって2つのタイプがあります。タイプに合わせて水分・塩分のとり方を変えましょう。
①日常生活で起こる熱中症(非労作性熱中症)
主に家の中などで、高齢の方や持病がある方に多く起こります。
原因:加齢や病気のため、「汗をかきにくく熱が逃げない」、「喉の渇きを感じにくい」状態になるため、気づかないうちに脱水がすすみます。
対策:3食きちんと食べていれば、特別な塩分補給(塩飴など)は不要です。しかし、喉が渇いていなくても時間を決めてこまめに水分(水や麦茶など)を補給しましょう。また、就寝中の熱中症予防のために寝室の空調と、就寝前のコップ一杯の水分摂取を心がけましょう。
②激しい運動や仕事で起こる熱中症(労作性熱中症)
炎天下での屋外作業や、スポーツ中に若い方にも多く起こるタイプです。
原因:大量の汗をかくことで、水分と一緒に体内の塩分も急激に失われます。
対策:大量の汗をかいたときや、そうなることが分かっている場合は、水分と同時に塩分の補給も行いましょう。ただし、スポーツドリンクには500mLあたり食塩約0.5g、水分と塩分のバランスを医療用に調整した飲み物(経口補水液*)には500mLあたり食塩約1.5gと塩分が多く含まれていますので、これらは「たくさん汗をかいたときの一時的な水分と塩分補給」として飲みましょう。
*消費者庁. 経口補水液(けいこうほすいえき)について
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/foods_for_special_dietary_uses/oral_rehydration_solution![]()
3.「朝食」をしっかりと、3食バランスよく食べる
熱中症予防の基本は食事です。3食きちんと食べることで、食べ物に含まれる水分や、健康を維持するために必要な最低限の塩分・栄養素を自然に補給できます。特に日中の暑さに備えるために、「朝食」をしっかり摂ることが大切です。
4.お酒はほどほどに、睡眠はたっぷりとる
飲酒:尿の量を増やして体を脱水傾向にします。暑い環境に出る前後の飲酒は控えましょう。
睡眠:睡眠不足は、体温や血圧を調節する自律神経の活動を低下させます。その結果、汗をかきにくくなって体の中に熱がこもり、熱中症になりやすくなるため、夜はしっかり睡眠をとりましょう。
5.夏は「血圧」だけでなく「体重」も測る
特に炎天下での運動や作業を行うときは、「活動の前後で体重を測る」ことをおすすめします。減った体重や飲んだ水分の量を記録しておくと、「出た汗の量に対して、水分や塩分が足りているか」を知る目安になります。夏の健康管理として、毎日の血圧測定と一緒に「体重測定」の習慣をつけてみませんか?
6.体調が悪いときは、早めに受診を
発熱、食欲がない、吐き気や下痢などの体調不良があるときは、熱中症のリスクが急上昇します。無理をせず 早めに医療機関を受診してください。
特に、高血圧の患者さんで尿を出やすくする薬(利尿薬)などを内服している方は、体調が悪い時にそのまま薬を飲んでもいいか、また、たくさん汗をかくような場合、熱中症対策にどのくらい水分や塩分を取るとよいか、あらかじめかかりつけ医に相談しておきましょう。

