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高血圧に関する最近の誤った認識に基づく記事について
「高血圧に関する最近の誤った認識に基づく記事について」 
 
最近、雑誌、新聞等のメディア上で、現在の高血圧の基準や降圧治療について疑問や異議を唱える論調の記事が散見されます。「高血圧の定義が140/90mmHg以上という基準は低すぎる」、「高血圧の定義は、昔はもっと高かった」、「基準を下げると、それだけ高血圧患者が増えて、製薬会社が儲かるしくみになっている」、「疫学成績では、むしろ血圧の低い方が悪いという成績もある」等と、現在の高血圧の診断・治療のありかたを批判する内容です。そして、日本高血圧学会が作成した高血圧治療ガイドラインは、世界的な高血圧治療の指針に従っているだけで、全く根拠がないとも主張しています。 
 
事実は全く反対で、日本高血圧学会が作成した高血圧治療のガイドラインは、国内外で科学的論文として報告されたエビデンスに基づき、更に高血圧のみならず関連分野の専門家や実地臨床医の意見も踏まえて、いわばオールジャパンで作成されたものです。数年毎にその間の進歩を取り入れて、時代遅れにならないように改訂しています。従って、現時点での高血圧治療の最も信頼される指針と看做されています。我が国の臨床医にもよく周知されており、本ガイドラインに沿った診療が広く展開されています。もっとも、基本はガイドラインに則りながらも、個別のケースでは、医師の判断でそれぞれにもっとも適した治療法を実践することは、何ら妨げておらず、むしろ推奨しています。 
 
従って現在の高血圧治療のあり方を否定する前述の意見は、過去の膨大な国内外の高血圧に関する科学的な研究成果を全く無視したものであります。市民の皆様におかれましては、その様な偏った記事に惑わされず、以上のことを正しくご理解頂き、ご自分の正しい血圧管理を主治医とともに行なって下さい。 
 
 
2012年7月12日 
日本高血圧学会

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